千家十職・塗師の系譜「中村宗哲歴代展」は2002年2月23日(土)〜3月10日(日)に開催いたしました


塗師宗哲の仕事

十二代 中村宗哲

中村家の元祖は豊臣家の武士であったが、大阪夏の陣の戦をうとみ、市中の山居めいた武者小路に隠棲し、茶人として歩み始めた。そこで生を得た息子八兵衛は、千家一族とのご縁と塗師の家職をいただくことになった。
やがて宗哲の名を得て、利休居士遺愛の道具を利休形として写し、ご一族宗匠方の好み道具を創意工夫し、茶の湯の塗物をつくることが家職の柱となった。このころ素材の異なる茶道具制作の職家が千家様のもとに集まり、千家十職の仲間となっていった。
父十一代も家元へ出仕して御用を勤め、お茶の心で日々を過ごした。技を磨き、絵や俳句、文学や歴史を学び、それまでの型物と宗匠方のご趣向の塗道具を創作することが生涯の仕事であった。大戦後の欧米化時代、伝統軽視の波に洗われた私を導いてくれたのも、父や先祖の家職に向う姿であった。そのうえ時流とて女性をも正式に迎え入れて下さった家元と職家仲間のご配慮により、家職の継承も叶った。
人の心をつなぐ茶の湯は時を超えて家職をつなぎ、先人の教えを伝えてきた。その心を感受して利休形や好みの意匠を大切に再制作すること。そして今日の茶の湯に叶う新しい塗道具を創作することが、塗師宗哲の仕事である。


千家十職・塗師の系譜 「中村宗哲歴代展」 展示一覧表

作 品 名 摘  要 作 者 名
1  自作二重切花筒    初代宗哲
2  凡鳥棗  藤村庸軒好  初代宗哲
3  自作茶杓    初代宗哲
4  独楽香合  江岑好  初代宗哲
5  手桶水指  利休好   初代宗哲
6  菊桐大棗  大叔宗守判  二代宗哲
7  乱菊中棗    二代宗哲
8  塗茶杓    二代宗哲
9  朱引盃 十  利休形  二代宗哲
10  夜桜棗  少庵好 彭粗棗の内  三代宗哲
11  自作茶杓  利休写打曇茶杓  三代宗哲
12  藤村庸軒茶杓消息  初代宗哲宛  
13  灰屋紹益・初代宗哲  応答文  
14  覚々斎・三代宗哲  ぎおん鳥居画付合俳諧  
15  利休形十二器  碎啄斎判  三代宗哲
16  源氏車香合  直斎好  四代宗哲
17  糸目懐石家具  不見斎好  四代宗哲
18  猿尻菓子椀  常叟好  四代宗哲
19  銭ゴマ盃・較車盃台   不見斎好  五代宗哲
20  こぼれ梅解香合  利休形  五代宗哲
21  菊蒔絵塗茶杓    五代宗哲
22  伽羅香合 梅月  江岑好  五代宗哲
23  蓬莱竹小棗    六代宗哲
24  竹藤ノ実香合    六代宗哲
25  手燭一対  利休形  六代宗哲
26  吉妃棗  速水宗達好  七代宗哲
27  名取川硯箱・板文庫  依直斎好  七代宗哲
28  五重盃 賽付  不見斎好  七代宗哲
29  夕顔八角食籠    八代宗哲
30  紅溜雪吹  細川三斎好  八代宗哲
31  玉絵碁笥棗  御所御用  八代宗哲
32  認得斎・四代宗哲  親子猿画賛  
33  亀青海波蒔絵短冊掛    五代宗哲
34  短冊    十代尼宗哲
35  一啜斎一行  「黒漆桶裏盛墨汁」    
36  玄々斎一行  「子能継父業」    
37  夜の梅懐石家具    八代宗哲
38  黒蓬菜椀・糸目折敷  碌々斎好  九代宗哲
39  エゾ絵盃洗・ヘギ目盃洗盆    九代宗哲
40  蓬莱蒔絵高杯    九代宗哲
41  望棗  後赤壁賦銘  惺斎好  九代・十代尼宗哲
42  薬器  利休形  十代尼宗哲
43  獅子香合(日光廟古材)  惺斎好  十代尼宗哲
44  雛用懐石家具ノ内  惺斎好  十代尼宗哲
45  独楽茶器  即中斎好  十一代宗哲
46  柊蒔絵大棗  即中斎好  十一代宗哲
47  押紅葉大棗    十一代宗哲
48  宇治橋蒔絵炉縁(平等院古材)    十一代宗哲
49  宝相華香合(法隆寺古材)  即中斎好  十一代宗哲
50  城端漆絵煮物椀  愈好斎好  十一代宗哲
51  散紅葉ヘギ目大丸盆  直斎好  十一代宗哲
52  春野旅タンス  而妙斎好  十二代宗哲
53  彩霞大棗  而妙斎好  十二代宗哲
54  碌々斎一行  「黒烏吹漆桶」    
55  十一代宗哲画賛 立雛    
56  源氏和歌棗  若菜    十二代宗哲
57  源氏和歌棗  須磨    十二代宗哲
58  彩漆絵櫃 月・秋草    十二代宗哲

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