人間国宝 十四代
  
酒井田柿右衛門展
   
 2003年2月14日〜3月2日


色絵 撫子鳥窓絵桔梗文 輪花大鉢
 
1640〜50年代



色絵 山水菊唐草文 大皿
 
1640〜50年代

歴代 酒井田柿右衛門作品

色絵 松竹梅鳥文 輪花皿
 
1670〜90年代

色絵 花鳥文 六角壺
 
1670〜90年代

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解  説

色絵 撫子鳥窓絵桔梗文 輪花大鉢 1640〜50年代 口径30.5 高さ8.2 高台径18.6 

1640年代頃に始まる初期色絵のうちでも草創期の作品の一つ。染付素地に赤の輪郭線(一部黒の線もある)と赤・緑・黄の三色の色絵の具を使って撫子と飛ぶ鳥を描く。外側面には丸文を散らしている。素地は高台径を大きく作り、口縁部は稜花形に刻む。高台内には二重圏線を引き、中央に二重方形枠内に変形字銘を染付する。この銘や丸文は1630〜40年代の中国・色絵祥瑞の影響と考えられる。素地には青味の少ない透明釉をかける。

色絵 山水菊唐草文 大皿 1640〜50年代 口径38.7 高さ8.0 高台径16.4

初期色絵のうち中期すなわち1650年代頃に位置づけられる大皿。白磁素地を用い、黒の輪郭線に濃い色調の緑・黄・紫・赤の色絵の具で描いたもの。こうした色絵は五彩手という。見込に屹立する岩山・家屋・橋・飛雲と月を描き込む。いずれも初期伊万里の文様と通ずる。月を描き込むのは明末の中国磁器の影響と思われ、初期伊万里に多く、1660年代以降は急速にみられなくなる。内側面に菊唐草、外側面に赤による草束文を描く。

色絵 松竹梅鳥文 輪花皿 1670〜90年代 口径21.8 高さ3.5 高台径14.8

典型的な柿右衛門様式の花形皿。型打ち成形により花形に作り、口端は平らに切り口紅を施す。乳白色素地に、赤・緑・黄・金・黒線により、松竹梅に太湖石(たいこせき)と双鳥を描く。構図は右下の梅花に基点を置き、他の梅花や太湖石を結ぶ水平線と、それに対し、49度の線上に松・竹・鳥の重心となる文様を描く。この線間で白地の中に飛鳥を配す。裏面は無文で高台内にはハリ支え跡がある。

色絵 花鳥文 六角壺 1670〜90年代 口径13.0 高さ33.1 高台径13.2

壺・瓶類の中で典型的柿右衛門様式と推定できるのは板作りによる精緻な作行の壺・瓶である。その代表といえる蓋付六角壺。同類品がイギリスのハンプトン・コート宮殿に所蔵され、メリー女王(在位1688〜94)の収集品として有名である。板作りのため平底であり、乳白色素地に赤・緑・青・黒線に加えて濃い茶色を使い、主文は牡丹鳳凰と花卉文の2種を三方に描く。肩と蓋に窓絵内に羽を広げた鳥を描き、地は牡丹唐草を表す。

―「人間国宝 十四代 酒井田柿右衛門展(朝日新聞社刊)」より―


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