伊東久重「御所人形と源氏物語の世界」展は2001年9月22日(土)〜10月8日(祝)に開催いたしました



御所人形は鑑賞用の人形として江戸時代中期に大成され、朝廷の御慶事や御出産、御結婚など、さまざまなお祝い事の際に飾られてきた人形である。最大の特徴は三等身であることと、透き通るような白い肌である。
その外観から、「頭大人形」や「三つ割人形」、またその肌の白さから「白肉人形」「白菊人形」などとも呼ばれていた。
江戸時代に西国の大名が参勤交代で江戸に赴く途中、京都の宮廷に立ち寄り、贈り物をした際の返礼としてこの人形が贈られらたことから、「拝領人形」「お土産人形」などと呼ばれることもあった。
江戸時代に宮廷や公家、門跡寺院などの高貴な人々の間で愛された人形であることから、明治時代になって「御所人形」という名称が使われるようになったといわれている。

京都に住んでおりますと、なんとのう、季節のうつろいが感じられますのですけど それが千年前のものと、ひとつも変らんとくり返し続いていて、それでいて年ごとにそのつど何やら新しい気持にさせてくれはりますね。
むかしから、人形の肌の艶だしのことを『ぬぐい』と申しますけどちょうど、白い肌をぬぐうてる時みたいな気持ちですね」

毎日、桐の木と胡粉に、ひれ伏す気持ちで仕事にかからして、もろうております。

 

代々、木彫法とよばれる人形づくりをしております。20年以上自然乾燥させた桐の木。その内部をくり抜き、約1ヶ月乾燥させてから上彫りにかかります。複雑な制作工程の内でも、ことさらに気を配らねばならないのが、「胡粉塗り」の仕事です。胡粉(こふん)とはカキの貝殻の白い部分を細かくすりつぶしたものですが、これをニカワで溶き、塗っては天日で干し、また塗りあげていきます。それこそ何十回となく根気よくこの作業を繰り返すわけです。四季のうちでも、とりわけ春と秋のカラリと晴れた日でないと仕事にかかれません。また胡粉とニカワの配合には、その日の温度と湿度を見はからうといった、心のはたらきに頼る以外にありません。その後、さらし木綿で息を吹きかけながら表面を丹念にぬぐう「ぬぐい」を経て完成します。
自然からの手助けなしには、御所人形特有の白い肌は生まれてこないのです。御所人形づくりのことを『胡粉の技』と称されるゆえんも実はここにあるのです。

   天地宇宙は かぎりなくひろく
   日月は みちかけ
   星座は つらなる


月の御子                       日の御子
(参考作品)

見立て

吉祥の神々や中国の皇帝、武将などの姿をあらわしたもの、あるいは能や狂言に題材を求めて、その姿を見立てて表現したものなどがある。


御立姿

  稚児の立ち姿をあらわしたものである。
  裃姿から産衣姿まで、様々な種類の
  衣裳が着せられている。



凧揚げ

遊 び

  幼児の遊ぶ姿をうつしたものである。
  裸姿や這姿などもこの中に含まれる。


鉾持ち


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