「近衞家 陽明文庫 秘宝展」は2000年5月18日(木)〜6月18日(日)に開催いたしました


 

銀細工雛道具      江戸時代  一式

銀材による精巧な雛道具。種類は婚礼道具・茶道具・各種箪笥・文机・各種家具・立花道具・楽器・狩道具等々、非常にバラエティーに富んでいるが、いずれもせいぜい10センチ未満のものである。しかしその細工は微に入り細に入り、例えば3センチ足らずの重硯箱にいずれも硯・水滴・筆が入っていたり書棚の戸を開けば中に冊子・巻子の書物がやはり銀細工で出来ていたり、刃渡り寸に満たない刀剣の鞘がはらえたり等々、まことに楽しい限りである。楽器などもそのまま音楽が奏でられんばかりである。各道具に彫られた装飾文様もまた楽しい。その伝来等は不詳であるが、装飾文様に葵が用いられている事と、「文恭院殿云々」の貼紙のあるものが一点あること、文恭院徳川十一代家斉(1773〜1841)の室は近衞家の養女であったことなどから、その頃のものかと思われる。