「近衞家 陽明文庫 秘宝展」は2000年5月18日(木)〜6月18日(日)に開催いたしました


 

指人形「気楽坊」後水尾天皇御遺愛
江戸時代  一体

全長 23.5

 後水尾天皇が宮中で文や和歌を近臣につかわされる時、女官にこの指人形を繰らせ、それを持たせられたという。この人形の名の由来は

  世の中をきらくにくらせ何事も
     おもえばおもふ思はねばこそ

という御製の歌によるもので、当時の徳川幕府の皇室への圧力に対する憤懣から、逆に居直った形での諦観のような心境が感じられるが、この人形の笑みをたたえた口もとや、おどけたような目つきの中にもどこかそのような表情がうかがえる。三指であやつる人形の現存品としては古く珍しいものである。