「近衞家 陽明文庫 秘宝展」は2000年5月18日(木)〜6月18日(日)に開催いたしました


 

重美 蒔絵伽羅筥「物かは」
室町時代 一合

竪・横 8.4 高サ 5.7

 新古今集巻第十三・恋三にある「待つ宵に深けゆくかねの声きけば、飽かぬわかれの鶏はものかは」の歌を意匠にした、高蒔絵の伽羅筥。もと東山義政の所持であったとされ、のち近衞家に伝来した。蓋の表には金高蒔絵に金銀切金をちらして若松と枕を、その松の枝には金銀金貝の象嵌にて雌雄の鶏を配し、蓋裏に銀金貝に金毛打ちで輪郭をとった鐘楼を中央に一つすえた意匠。身の紐付金具は、片や「物」、他方「かは」と金銅鍍金の透し彫りにしてある。